![]() |
ベルギービール紀行-3 ベルギー第2の都市、アントワープには、かのマイケル・ジャクソンもお勧めするカフェ、『クルミナートア』がある。ここではムーデルランビックほどではないが、約800種類のビールが置いてあった。驚いたことにキリンラガーもそのリストにあった。
メニューには、ビールリストの他に世界各地から訪れた旅行者の寄せ書きみたいなものもはさまれていた。日本人の観光客も何人かいるようだ。みな、このビールリストの凄さに驚嘆しているようであった。また、来たい。そう、私ももう一度訪れたい。 カフェ内は結構静か。私たちの他は、地元の常連ビジネスマンらしき人々がカウンターで談笑しながら飲んでいる。たくさんのビールを集めて、他カフェとは違うことをやりながら普通のあたたかな雰囲気を保っている。これは結構難しいことだ、と実感した。まぁ、もしかすると普通に経営していたが、好きなビールを集めていったら、これだけ揃ってしまっただけなのかもしれない。 ビールのリスト、そして店の雰囲気。さらに、ここのマスタ−の奥さんがアドバイザ−という点で、秀逸な人物であった。飲んでみたいものもあったが、とりあえずお勧めは何かを聞いた。すると、『あなたの好みがわからないから一概に言えません。どんなビールをいつも飲んでいますか?』といったことを逆に質問してきた。 日本でちょっと多めにビールを置いているバ−などでは、お勧めは?と聞くとたいがいがシメイブルーというお決まりの答が返ってくる。コルク栓ではない小さい瓶の修道院ビールは、イースティの香りが強かったり、赤道を通ってくることによる?焼けたフレーバーがある場合もある。珍しいビールが飲みたいと言っても、ここまでクセのあるビールを一般の人にいきなり勧めてよいものかどうか。もちろん、すごーく変わったビールを飲みたいとか、すごく強くてクセのあるビールを飲みたいという要望なら良いのであるが、『お勧めは?』というあまりにも一般的な質問に対する回答ではないと私は思っている。どんなに評価の高いビールでも消費者の口にあわなかったら、企業目的の最終地である顧客満足は獲得できないからだ。 奥さんとペールエールタイプがいいとか、ホップは効いていて、ボディはミディアムレベルが良い、といったやりとりをしてビールをもらう。そして次はもっとホップが強いのがいいとか、要望を聞いてそれに応えてくれる。 そして、3本目に出てきたのが、De Ryckというペールエールビールであった。これは、ベルギーの田舎で女性だけでやっている醸造所でつくられていて、しかもケグでしか提供していないビールだという。わずかにナツメグのようなスパイシ−な香りと、フラワリーな香りがまじったアロマとフレーバー。モルト自体もよく練れたまろやかな舌触りがあって、炭酸も自然発泡のきめ細かさ。非常にバランスが良く、いままで飲んだ中で一番うまいと思ったビールだった。これに出会えただけで今回の旅行の価値があったなぁと思えた。 取扱い商品に対して完全な知識をもっているだけではなく、顧客のレベルにあわせて適切なコミュニケーションができること。つまり、ビールと客をつなぐコンサルタント的な役割を果たすこと。こういったことを自然に行なうことができれば、飲み屋も酒屋も新しいタイプのマーケティングが実践できるだろうと感じた。 クルミナートアでは、その他に、18年もののスコッチエールをはじめ、約10種類のビールを飲んだ。 ベルギーを旅行して合計40種類のビールを飲んだ。そこで感じたことは、まずほとんどのピルスナービールでダイアセチルのレベルが高かったこと。これは缶や瓶の保存状態が悪いためであると考えられる。基本的にベルギーでは、ボトルコンディショニングが行なわれている。つまり、酵母入りビールと通常のピルスナービールが同じように管理されているため、酵母入りビールは劣化しないが、酵母の入ってないピルスナービールは劣化してしまうということらしい。 生酵母入りビールは、日本で多くあるようなドロリとした触感や臭みがなく、きわめてフレッシュなものがほとんどだった(イースティを感じたものもあったが)。また、小麦ビールも水のように爽快/フレッシュなフレーバーであった。 日本で飲むベルギービールと現地で経験したベルギービールは、いろいろな面でやっぱり違うんだなぁ、ということを実感した。 ●ベルギーで飲んだビールリスト: ・Bass Pale Ale ・Beck's ・Bell Pils ・Belle-Vue Framboise ・Belle-Vue Kriek ・Bofferding ・Bruegal Amber Ale ・Bush de Noel Special ・Cantillon Gueuze ・Cantillon Rose de Gambrinus ・Ciney Blond ・Chimay Blue ・Christmas Bell 1983 ・De Konink ・De Ryck Christmas Pale-Ale ・Dobbel Palm ・Duvel ・Flandrien ・Heogaarden Speciale ・Heogaarden White ・Hougaerdse DAS ・Gordon Finest Gold Blond ・Jupiler ・Kronenbourg 1664 ・Kwak ・Le Musee de la Biere d' Abbays ・Leffe Biere Brune ・Leffe Blonde ・Liefmans Framboise ・Liefmans Kriek ・Limburgse Witte ・MAES ・Mc. Ewans's 1996 ・Oval ・Petrus Speciale ・Stella Artois ・Super 64 br. Silly ・Tan Vab Gent ・Westmalle Triple 前の話に戻る ―――END |
|
About Us | Mail to Webmaster Copyright 2001-2004 Good-Beer-Life. All rights reserved. |