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キンシ正宗 堀野記念館を訪問


 京都市中京区堺町通りにあるキンシ正宗 堀野記念館を訪れた。ここは京都の造り酒屋の歴史と町屋文化を伝える京都唯一の場所である。つまり、1781年(天明元年)、若狭出身の初代松屋久兵衛がこの地に創業した造り酒屋『キンシ正宗』と、その醸造主である堀野家の旧本宅を同時に公開しているのだ。

 醸造を実際に行なっている造り酒屋の見学と比較して、また特に醸造の部分に関しては見るところは少なかった。しかし、町家の文化を含めて、まさに今日まで受け継がれて来た歴史的資産に巡り合えたと実感している。シルバーガイドさんによるお話しもおもしろかった。2階のお座敷で、舞妓さんたちがどの部分で舞ったか、また舞妓さんたちを主役にするために、襖の絵や欄間を派手にしないといったお話しが聞けた。その他、外から見えず内から見やすい切子格子窓や幾多の戦乱を生き抜いてきた石灯籠の話なども聞く事ができた。京都に行ったら神社仏閣めぐりも良いが、ここキンシ正宗 堀野記念館を訪れるのも悪くない。

 ちなみに、キンシ正宗の醸造所自体は、1880年(明治13年)に酒造りの拠点を伏見に移したが、1997年より町家麦酒がここで醸されるようになっている。すっきりした味わいのケルシュ・タイプ・ビール“かるおす”と飲みごたえのある濃厚な味が魅力のアルト・タイプ・ビール“まったり”である。“まったり”の方は、1999年のジャパン・ビア・カップのジャーマン・エール部門で、銀賞を獲得している本格的なビールだ。町家生れの新しい酒造文化がはじまったと言えるだろう。

キンシ正宗 堀野記念館 正門 キンシ正宗 堀野記念館の正門。
キンシ正宗 堀野記念館 天明蔵 当時の様子を伝える貴重な酒造道具類が保管されている天明蔵。
天明蔵の中 天明蔵の中。木桶や木槽など昔ながらの木製の道具が所狭しと並べられている。
桃の井 約220年、毎時3トンもの水が流れ続けている“桃の井”。京都御所の近くという都会に位置しながら、清らかさと量を同時に誇っている。
旧堀野家本宅 旧堀野家本宅から見た中庭。見えにくいが左の方に石灯籠が配されている。
TVクルー 訪問当日、地元の京都TVのクルーが訪れていた。私たち一行も一瞬TVに写ったと思うが、東京では放送しないということで確認不能。
酒カステラ 日本酒の香りがするカステラ。中身は通常のカステラよりもしっとりとしている。


 最後に、キンシ正宗 堀野記念館を訪れたい方へ。正式な住所は、『京都市中京区堺町通り二条上る亀屋町172』であるが、『亀屋町172』と言ってもタクシーの運転手は誰も理解してくれない。『亀屋町』とは言わず、『堺町通り二条上る100メートル』と言った方が通じるだろう。

キンシ正宗 堀野記念館のHPはこちらhttp://www1.sphere.ne.jp/kinshi/

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