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たこわさ


 居酒屋のメニューに「たこわさ」と書いてあったら、どんな料理が出てくることを想像するだろうか?

 たぶん、東京だと、生のイイダコの足と山葵の茎が混ざった、どろどろしたヤツを想像するのではないだろうか。伊豆帰りのお土産で買う定番で、瓶詰めの、いわゆる珍味の類いだ。

 しかし、以前、大阪の居酒屋で「たこわさ」を頼んだ時、茹でた真ダコの切り身と擦り卸した山葵を和えたモノが出て来たことがあった。確かにこれも「たこわさ」だわぁな。ワサビが効いて、涙が出て来たのを思い出す。

 先日、鎌倉の居酒屋でも「たこわさ」を発見したので、頼んでみた。鎌倉は、関東だし、伊豆よりも東京寄りだし、定番のどろどろしたヤツが出てくると思っていた。が、実際に出て来たのは、茹でタコの切り身に、擦り卸した山葵が横に添えられてるだけのもの。これじゃ、単なるタコ刺じゃん!

 同行した者と、「なんじゃこりゃ〜っ!」と叫んでいると、隣のテーブルでも「たこわさ」を頼んでいるではないか!これは、これは、なんというグッドタイミング!お隣さんがどないな反応をするか、興味津々で耳をダンボにして聞いていた。

 すると、やっぱり私らと同じ反応。「あれ?たこわさってあのどろどろしたヤツじゃないのー??」

 うーん、やっぱりそうか、そうだよな。しかし、このお店の人にとっては違うんだよな。 ちなみに、後日、どろどろした「たこわさ」を知らない友人に、「たこわさ」ってどんなんだと思う?と聞いたら、なんと鎌倉の居酒屋と同じ「切ったタコにワサビを添えたモノ」を想像すると言うではないか。「いたわさ」からの連想だという。「いたわさ」「たこわさ」う〜ん、そう言われると、それはそれで納得だけど・・・。

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