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思い出の5つの酒今流行りの(?)、Mixi酒バトンというヤツで回ってきたお題である。せっかく書いたので、こちらでも紹介したいと思う(長い文だけど)。 1. サントリーキングエキストラ 今、検索したのだけど、キングエキストラという銘柄のウィスキーはどうしても探せなかった。でも、確かキングエキストラという名前だったと思う。 時は1987年、私はまだ制服を着ているアホな高校三年生であった。17歳にして、人生に疲れていた私は、毎日のように酒を飲んでいた。酔いたかったのである。正常な脳を保つことが辛かった。だから強い酒を求めた。が、酒のことなど何も知らぬ歳である。強い酒イコールウィスキーだと思い込んでいたのだと思う。 当時はまだウィスキーの関税がめちゃ高かった時代だ。ジャックダニエルズが8千なんぼかした。スコッチウィスキーのJ&Bを飲むのが、ステータスだと勝手に思い込んでいた。今では、J&Bなんてたったの1300円。誰も振り返らない酒である。もちろん、こういう酒は友人とか好きな人の前でカッコつけるためのものであった。高校生の金なんてたかがしれているから、普段は安い酒を飲んでいた。そして何軒かの酒屋さんを回って、強くて一番安い酒を求めていったら、キングエキストラにたどりついたのである。サントリーのトリスやレッドよりも安かった。トリスやレッドは、900円くらいだったが、キングエキストラは、750mlのボトルが、720円だった。1mlが、1円以下!!なんかスゴイものを見つけた喜びもあったのを覚えている。 高校三年の後半、どのくらいの期間か覚えていないが、この酒を3日で2本のペースで飲んでいた。早く一人前の大人になりたくて、もがき続けた時代の哀しい酒である。今考えると、そんなペースで飲んでたら、立派なアル中にしかなれない(笑)。 2. ガロ社のカルロ ロッシ(赤)の3リットルボトル 銘柄なんて気にもしないで飲んでいたので、今、検索してはじめて知った(笑)。 1988年のことである。高校を卒業して、アメリカに渡った私は、相変わらず安い酒を求めていた。もちろん、ジャックダニエルズが普通のスーパーで15ドルで置かれているのに驚いて、嬉々として買って飲んだし、ジンやウォッカもめちゃ安だったのだが、抜群のコストパフォーマンスを感じたのが、カルロ ロッシの3リットルボトルであった。確か、4ドルしなかったのではないかと思う。なんちゅう安い酒や!と思ったね。渡米3ヵ月後、私はK氏という生涯の友人に出会うのだが、彼と毎日のように飲み明かしたのが、このワインである。しかし、このワインの唯一の欠点は、異常なまでにマズイことである(笑)。そりゃ、飲み物として致命的な欠陥ではないか!と指摘される方も多いと思うが、当時はやっぱり安さが最重要課題であったのだ。 私とK氏は、なんとかしてこのマズさを克服できないかと思い、ある日、とんでもないことを発明するにいたった。その時、我々は、あるお金持ちのA氏の部屋で飲んでいたのだが、彼が持っていたクラウンなんたらというブランデーだかを、この3リットルボトルにぶち込んでシェイクしたのである。酔っ払った私の手は、まさにその時、ゴッドハンドと化した。ブランデーの分量といい、シェイク加減といい、神がかったとしか言えないような、完璧な仕事を行なったのである。このミックスワインは、その場にいた誰もが、旨いーっ!と狂喜するほどの味に変貌していたのである。酒の神が降臨するのをはじめて見た瞬間であった(単なるトリップというウワサもあるが)。 ちなみに私は、このあまりにも不味いカルフォルニアワインを飲み過ぎたおかげで、以後、10年くらいどのカルフォルニアワインも不味いと感じるようになってしまった(もちろん、最近ではカルフォルニアワインでも美味しいのをいくつか発見するにいたっているが)。ブドウが似ているのか、土壌が似ているせいなのかわからないが、たとえば高級ワインであるロバートモンダビを飲ませてもらっても、味のベースがカルロ ロッシと似ている気がして、どうしても好きになれなかった。だから最近、ガロ社のワインが賞を取ったと聞いても、ちょっとにわかに信じられないのである。 3. J&B 前述のウィスキーである。当時の知識としては、最高のウィスキーといえば、ジョニーウォーカーの青ラベルであったのだが、確か1万5,6千円で、どうしても手が届かなかった。だから、私は自分なりの手が届く範囲で、J&Bを一番のステータスにして、カッコつけていたのだが、まわりは酒のことなんてまったく知らない高校生だから、私のこだわりは誰にもわかってもらえなかった。スコッチなんだよ、と言っても誰も通じない。だけど、自分でもよくわかってないんだから仕方がないか。バレンタインのお返しに、考えぬいた挙げ句、ブランデーのVSOPを贈ったり、今考えると、まったくズレていた高校生だった。女子高生がそんなんもらって嬉しいワケねーじゃんね。 J&Bだが、アメリカに行ったら、やはり安い酒であることが判明してガッカリした。ある時、バーで、J&Bのショットを10杯連続で頼んだ。私のJ&B遍歴はそこで終わった。 4. ワイルドターキー101プルーフ 10代の頃、強い酒を求めていた私であったが、ウィスキーというものはだいたい40度から43度くらいのものであると思っていた。裏のラベルを見て、「ちっ、これ40度しかねーよ」とか「おっ、これ42.5度もある」などとせせこましい比較をしていた。だから、アメリカに行って、50.5度もあるワイルドターキーを知った時、本当に飛び上がるほど驚いたのであった(その後、もっと強いウォッカなどがあることも知っていく)。 私は、醸造酒でも蒸留酒でも、飲むペースがあまり変わらないというアホな飲み方をする人間なのであるが、50.5度の酒を40度の酒を同じようにクイクイやっていくので、やはり酒がまわるのも早いんでしょうね。ワイルドターキーを飲むと必ずトンでしまうのである。逆にトビたくなると、ワイルドターキーを飲んでいた、とも言えるのだが、迷惑をかけすぎて高校時代の友人を一人なくすに至る。苦い思い出の酒である。 5. トムコリンズ 物心、ならぬ酒心がついて、はじめて覚えたカクテル。 確か1990年だったか。大学の夏期講習で政治学のクラスを取っていたのだが、ちょうどその時、ストックトン市の市議会議員選挙があり、その選挙活動を手伝うといくらかのボーナスポイントがもらえるというので、ボランティアとして参加することにしたのである。 何を手伝ったか、詳しくは忘れてしまったが、彼が見事に当選し、私もパーティにお呼ばれした。その時、一緒に活動を手伝ったアメリカ人が頼んだのが、トムコリンズであった。「トムコリンズ」というサウンズの良さに、なぜか惹かれてしまい、以来、バーに行くとだいたい最初に注文する私の定番になっている。 日本では、カクテルのメニューに載ってないところがほとんどだが、オーダーするとどこでも作ってくれる。だけど、バックバーにオールド・トム・ジンがないようなのに、何で作るのかね?と思うこともある。だから「すみません。オールド・トム・ジンがないのですが、よろしいでしょうか」と聞かれると、良心的なお店だなぁと感心する。 このように、意外と蘊蓄の語れるカクテルなのである(嫌な客だね)。ちなみに「フィルコリンズ」とはまったく関係がない。 ―――END |
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