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チベット紀行 第二日目@成都9時05分。予定より10分遅れで、中国国際航空公司の飛行機が離陸する。向かう場所は成都であるが、北京で乗り継ぎをする。そう、出国する前は乗り継ぎだと思っていたのだが、実は北京で入国審査をすませ、同じ飛行機に戻って来るだけであった。推測するに、成都の空港はまだ独自に出入国の審査が行なえないから(つまり国際空港になりえてないから)、一度、国際空港としての機能を持つ北京に立ち寄らなくてはならないのだ。 北京空港の中では、旅行者に自由はない。もちろん、入国審査をやるのだから、旅行者にふらふらと動き回れてはスムーズに処理していけないだろう。だから当たり前だといえば当たり前なのだが、どこに行くにもつねに団体行動を強いられ、かなり動きを規制されているなぁと感じた。 この立ち寄り1時間分を入れて、成都までは6時間半。最初は15年以上も昔のボロボロの機種で、ノイズや振動がすごくてどうなることかと思ったが、ほぼ予定時刻の15時30分に到着した。 入国審査は済んでいるので、成都空港から出るのは簡単である。相変わらず私たちはバックパックだけなので、喜びいさんで一番乗りでゲートをくぐった。その後に降り掛かるトラブルをこの時はまったく知ることなしに・・・ ところで、チベット行きの成田-成都の往復航空チケットは、(株)旅人舎で取得した。オンラインチケットシステムを謳っているが、htmlフォームでオーダーして空席があるかどうか担当者のメールの返事を待つというアナログ的なやり方である。きっと(株)旅人舎が、というより中国国際航空公司がそういう仕組みに対応してないのだろう。しかし、担当者が夜は遅くまで、朝は早くから素早く対応してくれたので、まったく問題なかった。 往復チケットが一人、83,000円。それに成田と中国の空港使用料などが数千円プラスされる。安いのかどうか、あまりにも比較材料がないのでわからないが、この成田→成都の便を選んだのは、いろいろ調べた結果、これがチベットへの最短(最速?)ルートであったからだ。しかしそれでも、成田に前泊し、この日も成都に泊まり、チベット行きの便に乗れるのは次の日となる。つまり日本からチベットに行くには最低3日かかるということだ。5万円台のチケットも別の会社であったのだが、そのルートで行くと、さらにもう1日かかってしまうので、このチケットを選択したのであった。 チベットに行く形態としては、3つある。 1. JTBツアーで日本から完全パッケージで行く 2. 成都まで自分で行き、成都からの現地集合/解散のツアーに参加する 3. 全部ひとりで行く 私たちは、2番目を選択した。 1番目のJTBツアーを選ばなかった理由は、いたれりつくせりでなんの心配もないが、朝から晩まで予定が組まれている感じがして圧迫感を感じたのと値段が高いと思ったからだ(確か一人25万円くらいだった)。それに毎日出発ではなかったので自分の行きたい日程と合わなかったのと、チベットに入るための入境許可証を取得するのに、出発日よりも1ヵ月前に申し込みしなければならかったからだ。さすが中国占領下のチベット自治区である。気軽には行けないトコなんだなぁと、この時、はじめて少しの恐怖感を覚えたのだった。。。 3番目の選択肢は論外であった。ヨーロッパや北米ならいざしらず、高山病の心配もある中、言葉も通じない、文化的/文明的にどういうところかもわからないところで、完全にフリーで旅行するのはためらわれた。 2番目の形態は、成都空港には出迎えに来てくれるし、チベットにも出迎えに来てくれる。しかもチベット市内の観光案内をしてくれ、朝食、昼食がついている。夕方からはフリーなので、自由時間も十分に取れるだろうと予測した。それに現地集合式のツアーだと、JTBと違って毎日出発できるし、入境許可証を取るのにも2週間しかかからない。許可証の取得を現地の旅行代理店にまかせてしまうから早いのだろう。JTBだと、書類などを全部、一回日本に郵送してもらったりするから1ヵ月もかかるのではないかと思う。 結果的にいうと、豪華な夕食がついている(だろうと予想される)JTBツアーと比較して、そんなに割安であったわけではないが、思い立ってから早く行きたかった私にとっては、これが一番良い選択ではなかったかと思う。ただ、航空チケットを別会社に頼んでしまったので、飛行機の日程が先に決まり、発券をしてもらったはいいが、チベットの現地の許可がなかなか降りなかったり、ガイドの手配が決まらなかったりしたので、かなりヤキモキする日々が続いた。全部、予定通りに決まった時は本当にホッとした。だから、どうせならチケットも同じ会社で頼むのがいいだろう。 では現地集合/解散型のツアーを選ぶとして、どの会社を選ぶべきなのか。かなり迷った。いろいろ検討した結果、(株)ATBの「アクロス中国」という大阪の会社(ブランド?)が、チベット4泊目にヤムドク湖に行ける日程を唯一組んでいたので、そこを選ぶことにした。チベットの1泊目は、3700メートルもの高度に順化するための準備期間として観光はしないことになっている。これをしないと高山病にかかり、動けなくなってしまう。だからチベット3泊のツアーだと実質的に活動できるのは2日だけなので物足りないと思った。逆に7泊とか8泊だとちょっと大変すぎる。現地集合/解散型のツアーを提供している会社はいくつかあったが、チベット4泊でヤムドク湖に行けるツアーはアクロス中国しかなかった。まぁ、ホームページで「3泊」と書かれていてもそれはモデルケースであって、実際にはなんでも融通はきくのだろうけど。値段はチベット4泊のツアーで、ひとり135,000円。それに観光ビザの取得代行がひとり7,000円。現在、中国への観光は日本人はビザが要らなくなっているが、チベットに行く人はビザを取らなければならないらしい(実際のところ、本当は必要ないらしいのだが、どの旅行代理店も必要だと言い張っていた)。そしてこのビザは個人では取得できなくて、一般の日本人は旅行代理店を通してしか申請できないことになっている。と、中国大使館のホームページに書かれている。 さて、話しは成都空港に戻る。アクロス中国に申込んだツアーでは、空港に出迎えが来ることになっていた。しかし、ゲートを出ても、私の名前をプラカードで掲げてくれている人には出会えなかったのだ!! 10分、20分と時間が経ち、バゲージを持った観光客がゲートから出て来るようになった。プラカードを掲げているガイドさんたちはお目当ての客を次々に探し当てていく。私たちはウロウロ、キョロキョロするばかり。それを見兼ねた日本語ペラペラの中国人ガイドらしき方が助けてくれる。甲府商工会議所成都事務所の駐在員という方も「何かあったら私のところに電話して!」と声をかけてくれる。中国人のガイドさんは、現地(成都)の緊急連絡先に中国語で電話をしてくれ、成都のスタッフに状況を説明することまでしてくれた。中国人、いいヤツじゃん!と、とても感謝したのであったが、彼いわく「そんな予定は入っていないと旅行代理店は言っているよ」。「ガーン!」。これから一体どうすれば良いのか・・・ 成都空港から大阪のアクロス中国に連絡を取ろうと試みたり(国際電話をかけたつもりなのに、なぜか意味不明の中国人が電話に出た。ダイヤルに失敗したのだろうか・・・)、緊急連絡先に何度も電話したり、そんなこんなで約1時間が経過した頃、ガイドさんが突如現れた!!なんでも国内線のゲートで待っていた模様。そう、入国審査は北京でやるものの、成都にも一応、国際線のゲートと国内線のゲートが別々にあるんだよね。帰国する時も、ほんとわけわからんかった。新人ガイドの彼は、きっと迷ってしまったのだろう。しかし、緊迫した一時間であった(後日、アクロス中国と連絡が取れた時、なんかワケのわからん言い訳をしていた) ガイドさんと出会えてからは、すべてがスムーズだった。チェックインも無事にすませたし、夕食の四川省名物、陳麻婆豆腐にも連れてってくれたし、時間があったので劉備と諸葛孔明を祀る「武侯祠」も案内してもらった(オプション有料。2時間くらい案内してくれて200元)。
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