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戸井の本マグロと鮭児市場見学の後、湯の川温泉へ向かう。 ここから津軽海峡が見渡せる。 海を目の前にして、左手のはるか前方に見える半島に大間がある。そこで日本最高の生の本マグロが漁獲されている。その手前、つまり北海道側に位置するのが、戸井である。戸井の本マグロも、手当てが非常に良いということで、近年、脚光を浴びている。 思えば、マグロは津軽海峡をただひたすら泳いでいるだけであり、青森県側の人間が釣れば大間産となってランクが上がり、北海道側の人間が釣れば戸井産となってランクが下がるというのは、どうにも人間の余計な知識が産み出してしまった階級制度のような気がしてならない。豊後水道をはさんで、関サバと岬サバ(だっけ?)と区別されてしまうのと同じことだ。マーケティングが魚の値段を変えてしまうのである。 というわけで、なんのことはない、青森でマグロに見向きもしなかったのは、どうせならまだそんなに人気の出ていない戸井産のマグロの方が良い物を安く味わえるんじゃないか、という魂胆があったからなのであった。 湯の川では、戸井の本マグロを求めて、「木はら」という鮨屋をめざした。が、本日はお休み。ガビーン!である。お目当ての店がやっていなかったため、昼食を探す放浪の旅となってしまった。 1時間半ほどさまよったあげく、結局、駅前の「幸寿司」に入る。どの程度のお店なのか、不安げにご主人と女将を見てしまったが、それは店側にとっても同じことだろう。はじめて来た客が、どんな悪態をつくハズレ客なのか、不安げにこちらを見つめているのだ。
最後の晩餐の話しに行く |
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