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三大珍味


 誰が言ったか、キャビア、フォアグラ、トリュフの三品が世界三大珍味だということになっている。

 これに対して、日本三大珍味は、一般的に、唐墨(からすみ)、海鼠腸(このわた)、塩海胆(しおうに)だと言われている。

 キャビア、フォアグラ、トリュフが「世界」と冠する三大珍味に選出されたのは、列強ヨーロッパの時代の話しだろうと思う(たぶん)。なので、時代が進んで、MLBのワールドシリーズが本当に世界一決定戦なのか疑問視されるようになったのと同様、この三品が本当に世界を代表する三つであるのか、再議論が進んでいるようだが、私としては「珍味」という言葉が引っ掛かっている。大辞林の第二版で引くと、

 ちんみ 【珍味】
 めったに食べられない、珍しくおいしい食物。
 「山海の〜」

 となっていて「キャビア、フォアグラ、トリュフ」もそれに当てはまりはするだろうが、珍味というと、希少性はもちろんのこと、「酒の肴=塩などによる加工品」というイメージが強い(私には)。日本三大珍味である、唐墨、海鼠腸、塩海胆は、まさにこれに当てはまる。酒文化中心の日本ならではという感じがするのだが、キャビア、フォアグラ、トリュフは、どうも「素材」というイメージでしかない(私には)。

 まぁ、キャビアといったら、塩蔵のチョウザメの卵を誰もがイメージするだろう。だからキャビアは許す(笑)。けど、あのオイリーな感じは日本人には堪えられなくない?なんて思う。主観的に、イクラの方が旨い。

 では、フォアグラといったら何をイメージするか。ポワレか、テリーヌか、パイ包みか。フランス人にしてみれば、コレ!というのがあるのかもしれないが、日本人の私には、フォワグラといったら素材の名前にすぎない。まして、「フォワグラとトリュフのなんとか包み」など、三大珍味の二つを組み合わせた料理がいくつも存在するところを見ると、単独ではスターになりきれないのか?それで三大珍味のひとつなのか?とさえ思ってしまう。

 それに、もしその二つが組み合わさることによって、さらに旨くなるのであれば、その料理は、三大珍味の上に君臨することになる。そうなると、フォワグラとトリュフは、やはりその料理の素材にすぎないではないか。

 単品では存在しにくいこと。さらになんらかの加工を加えなければならないこと、というのが、日本人の想像する珍味とは違ったものなのではないかと思う。もともと、なぜ「珍味」と翻訳されたのかわからないのだが、ここに大いなるギャップを感じるのである。

 世界三大珍味の悪口ばかり言ってしまったが、日本三大珍味にも弱点はある。まず、どれも海のもので、世界三大珍味の選出の仕方と比較すると、バランスに欠けていることだ。「だから日本人はフェアじゃないんだ!」とアメリカ政府に文句を言わる確率100%。それに、三つとも味や旨さのベースが似ているので、外人にはどれも同じじゃねーかっ!と言われる可能性が99%はあるだろう、ということだ。

 まぁ、世界中の誰もが納得する珍味なんて、ありえないということだろうか。

 ちなみに私にとっての三大珍味は、、、う〜ん、、、自分の庭でとれた自家製梅干し、生海苔の自家製佃煮、自家製いぶりがっこ、である。誰もが小銭を持っているような今日、がんばって1〜2万円も出せば、フォワグラやトリュフも食すことができる。しかし、自分の家で、丁寧に、丁寧に、なおかつ丁寧に作ったお惣菜は、すでに絶滅危惧種となっているからだ。かく言う私も自分では作れず、この伝統技術を継承するにいたっていない。ヤバイです・・・(汗)


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bottan
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