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酒は人を元気にしてくれる。パリに行く予定はなかったのだけど、アリタリア航空がストライキをしたので、急きょ、一泊することになってしまった。 以前、電車でロンドンからベルギーに行く途中に一時停車しただけのフランス(地下の駅だったのでまわりは何も見えない)。ロンドンからマドリッドへのトランスファーで、2時間だけいた香水臭いシャル・ル・ドゴール空港。縁遠かったパリの街についに降り立つ時が来た。 私はパリに行きたいと思ったことは一度もないのだが、いざ行くとなると、つい欲張ってしまった。1泊だけ、しかも翌朝早いので、寝る時間を抜かしたら5,6時間しか眼を開けて見ていられないけれど、せめてエッフェル塔は見に行こうと、凱旋門近くのホテルにチェックインした後、地下鉄でバリバリ観光客気分で出かけていった。 が、エッフェル塔は超混雑。最初のエレベータに乗るのに30分。次の頂上まで行くエレベーターに乗るのにさらに30分ほど並んで待つはめになった。他にやることもないし、並ぶのはかまわないのだが、夜の8,9時になっているにもかかわらず、6月のパリの日射しはものすごく、日射病になるかと思ってしまった。しかもほぼ24時間寝てない状態だったので、エッフェル塔から降りてきた時は超ヘロヘロ。この太陽光線の強さには本当にまいってしまった。 帰りは地下鉄は使わず、タクシーで凱旋門まで戻り、夕食を求めてシャンゼリゼ通りを歩く。で、入ったのは有名なカフェ(?)「フーケ」。シャンパン、スモークサーモン、シーザーサラダ、チキンのグリル(ジャガイモグラタンとパンケーキ付き)などを頼む。疲労困ぱい状態の、最初の一杯は、とても旨かった。本当に沁みた。そこで出てきた名言。「酒は人を元気にしてくれる!」我々は気力を取り戻し、出てきた料理を次々にモリモリ食っていった。久々に、良い酒を飲んだ(旨いという意味ではなく、精神的に)。 ちなみにフランス料理にあまり関心のない私が秀逸だと思ったのは、スモークサーモン。味ではなくて、形状の問題なのだが、日本だと、刺身のように小さくかつ薄くスライスされてサーブされるが、ここ「フーケ」では、長さ20cm以上、厚さ5ミリ以上はあろうかというステーキ状の大きな身が3枚も重なって出てきたのだ。こんなん初めてだ!ナイフでサーモンの身を大きく切って、ドカッと口に入れると最高に旨い。スモークサーモンは、チマチマ食ってたのでは、その真価はわからない。ステーキ状で食った方が断然に旨いことが判明した。 たらふく食ったら眠くなったので、ホテルへ戻りすぐに寝てしまった。たったこんだけの体験だったけれど、パリもなかなか良いではないか。と思ったのだった。
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