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ミネラルウォータービジネス海面から蒸発した水分が上空に登っていって、雲となり、雨や雪を降らす。雨や溶けた雪は、いくつもの地層を通って、綺麗なわき水になる。わき水に落ち葉などの養分が溶け入り、栄養分豊かな水になって海に流れ込む。こうした栄養分をプランクトンや貝類が食べ、それを大型の魚が食べ、海に豊かな生命が育まれる。 文字にしてしまうと簡単だが、こういう深遠なる水のサイクルを考えると、天然のわき水や鉱水などを、ミネラルウォーターと称して、人間が飲んで良いモノなのかどーか迷う時がある。もちろん、そういう水を昔から人間は利用してきたわけであるが、仮に55億もの人間が、みんな毎日ミネラルウォーターを飲んだとすると・・・ちょっと恐い。 昔、「イワシは湧く」と言われるほど、たくさんいたという。捕っても捕っても、水のように湧いて出たのである。捕れ過ぎて余ったイワシは、畑の肥料としても利用されていたようである。しかし今では貴重な高級魚になってしまった。まったく捕れなくなってしまったからである。それに伴い(かどうかの科学的根拠はわからないけれど)、イワシを食物としていた大型の魚も育たなくなってしまった。 水とイワシの話しを一緒にするのはどーかと言う人もいるかもしれない。確かに水はイワシ以上に圧倒的に存在するものだけれど、イワシ以上に圧倒的に消費されるものでもある。そして栄養豊かな水はイワシ以上に、海の生命を育む役割を果たしているハズである。あくまで可能性ではあるが、水がイワシのようにならないとは限らない、と思うのだ。 最近では、海洋深層水を使った商品も出てきた。海洋深層水とは、グリーンランドあたりからはじまり、約2000年かけて深海を環流する海水らしい。日本の海洋深層水の研究は進んでおり、飲み水だけでなく、ビールなどにも利用されている。地球上に存在する水の約90%が深層水ということなので、そう簡単になくなることはないと思うが、そういう綺麗な水を海から汲み上げ、代わりに汚い水を海に戻すという新しい水のサイクルがはじまったことは事実であるし、90%といっても有限であることも事実である。 言いたいのは、従来の山からの水(恵み)だけでなく、海からの水(恵み)も使いはじめているということ。つまり、山からの恵みは海に戻らず、海からの恵みも取り上げてしまうことによって、水の循環を断ち切ってしまうような気がしてならないのである。 私も含めて多くの人間がそういう水を享受していることは明らかだし、単なる杞憂なのかもしれない。だいたい、1000年後、あるいは1万年後の地球がどうなっているかなんていう真実は誰にもわかるワケはないけれど、ミネラルウォータービジネスによって、人間は、地球の生命サイクルの根幹に手を付けてしまったのだと思う。それだけは事実だろうと思う。 |
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